君のとなり
複雑な思いのまま車から降りて、手を振る。
「じゃあ、また」
爽やかな笑顔にキュンキュンして。
車が見えなくなってから家に入ると、お兄ちゃんがバタバタと下りてきた。
「見ーちゃった、みーちゃった!」
小学生みたいに嬉しそうな顔をして歌い出したお兄ちゃん。
「な、なに!?キモい……」
「あれ、彼氏か?上手くいったのか?」
言ってることが理解できなくて、少し考えてしまった。
あ、もしかして……!!
「さっきの、車の人のこと?」