君のとなり
「お兄ちゃん、水持ってきたけど」
「置いといてやって。俺、風呂入ってくるから。サンキューな」
「はいはい。」
「あ、ネクタイ緩めてやっといて。」
「え?ちょ、ちょっと……!!」
階段を軽やかに降りて行ったお兄ちゃんの後ろ姿を見つめる。
パニックになりながら、心を落ち着かせて部屋に入ってみるものの……
やっぱり緊張してドア付近から動けない。。
深呼吸を何度も何度もしてから、足を前へ進めた。