君のとなり




いつも悠ちゃんの傍には奈々ちゃんがいるんだね。
ありがとう、ってかすかに笑った悠ちゃんはすごく素敵だったな。。


アタシも一瞬で良いから奈々ちゃんになってみたい……





「……っ!心!!」




「……へっ?」




「何、間抜けな声出してんだよ」



お兄ちゃんの声で我に返ると、上半身裸で髪を拭くお兄ちゃんがいた。




これが悠ちゃんなら鼻血もんなんだろうけど……
お兄ちゃんだから何とも思わない。




「悠輔、寝てる?」



「え、多分ね。」



「ネクタイ緩めてやったか?」



「うん。奈々って子に間違われたんだよー!」




怒ってるふりをしながら笑って言うと、お兄ちゃんは苦笑いした。




< 32 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop