君のとなり
「忙しくたって、彼女に癒やされてるから大丈夫だろ!?」
嬉しそうに声のトーンを上げて言ったお兄ちゃん。
ムカつくんですけど。
何でそういうこと言っちゃうわけ?
まあ、悠ちゃんが好きってことは言ってないけどさぁ……
「んー、…まあな」
照れくさそうに笑った悠ちゃんを見て、ダメージは更に大きくなって。
アタシは苦笑いして、ご飯を食べ始めた。
彼女に癒されてるなら、ウチの家なんて来なくたって良いじゃん……。
そうすれば出逢うこともなかったのにさ。
お兄ちゃんとの会話で楽しそうに笑っている悠ちゃんの横顔を見つめた。