君のとなり
第1章
恋愛事情
「心、最近どうなの?」
いつも行くカフェのミルクティーを飲みながら沙希が聞いてくる。
「最近?んー…特に何もないよー」
「でも悠輔君、遊びに来たりするんでしょ?」
沙希はストローに口をつけたまま、こっちを見てきた。
「そうだけどさ~…別に何もできないよ」
ハァとため息が出た。
悠ちゃんとしゃべるだけで精一杯。
目が合うだけでもドキドキしちゃうのに。
「もっと積極的にいきなよ!」
嬉しそうにニヤリと笑ってるけど……
積極的にいって上手くいくとは思えないんだ。
それに……
「悠ちゃん、彼女いるからね?」