君のとなり




お兄ちゃんの優しさが痛いほど胸にしみる。
だから、涙が止まらなかった。




― コンコンッ



ドアをノックする音が聞こえた。




「……入るよ?」



しばらく無視していると、悠ちゃんの声が聞こえて、部屋の中に入ってきた。





「大丈夫?」



そう言いながら、悠ちゃんはアタシの横に座った。




「………」



「淳平、反省してたよ?」


そんなことは、なんとなく分かってる。




「本当に心配してたんだ。あんな言い方するつもりはなかったんだと思う。」



「…わかってる。…アタシだって……っ…」



涙が溢れてしゃべれなくなった。



< 65 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop