君のとなり




「俺は、たとえ悠輔でも許さねぇから」




誰が聞いても怒ってるってわかるお兄ちゃんの声に、リビングのドアを開ける手が止まる。





「分かってるよ」




「分かってねぇだろ。ここの気持ち分かってんだろ!?」



「分かってるけど?」



「もてあそぶなよ」




涙が溢れてきた。
分かってたけど、
分かってたんだけど……
やっぱり悲しくて。




「遊んでねぇけど?」



「お前……、もしかして本気か?」




「……自分でも分からないんだ、」




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