君のとなり




「お前は本当に、お人好しというか……バカだな。」



お兄ちゃんが頭を叩いてきた。






そんなの………、
アタシだって嫌に決まってる。




だけど、奈々さんの気持ちを考えると……いてもたってもいられなくなる。




「……バカだもん。」




「良いのか、それで」



「良いも何も……、邪魔なんてしたくないもん。」



「変わった奴だな。」




乾いた笑いを残して、お兄ちゃんはお風呂へと消えていった。




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