*蒼空色Diary*
あたしがそんなことを考えていると
ペシッ
「いだっ」
「何物騒なこと考えてんだよ」
ユアンに額を叩かれた。
どうやらユアンにはあたしが考えていることが分かるらしい。
…………………
………それって怖くない?
「エスパー?」
「何が?」
「ユアン」
「俺?」
「うん」
「かもな」
「えー怖いよ」
そんなあたしとユアンのやり取りと同時並行で、男子Aはオレンジ髪と黒髪の足元にへばりついていた。
「御堂さん!!冬矢さん!!アイツ!!!あの女が俺のこと平手打ちしてきて!!」
「ンー君、女の子に殴られたワケ?なっさけないねーっ」
「俺が志賀の野郎と決着つけてる最中にいきなり乱入ですよ!?」
「そっかー大変だったんだねー」
「御堂さんすっげぇ人事ですよね!?」
「そんなことないけどさぁそんなことより…」
“御堂さん”と呼ばれたオレンジ頭があたしとユアンに近付いてきた。
そして、何を思ったのかズイッとあたしに顔を近付けてくる。
「うーン君、カワイイ顔してるけど、見かけない顔だよねー。転校生?」