*蒼空色Diary*
中等部校舎に着くと、由里亜は先に教室に向かい
あたしとユアンは職員室へ向かった。
「おはようございます」
職員室の前では、あたし達の担任教諭であろう人が待っていてくれた。
「私は安西といいます。3年B組の担任で、教科は数学科です。よろしくお願いしますね」
「「よろしくお願いします」」
お辞儀をして顔を上げ、まじまじと安西先生を見つめる。
スラッとした長い足に
整えられた髪の毛
フェロモンが出ていそうな甘いマスク
「………………」
……………ホスト?
ホストですか?
「ホス…《ゲシッ》
……………っ!!!!!
「ん?夏井さん、どうしましたか?」
「先生、杏樹は緊張しているだけですから」
「ああそうですか、では教室に案内しますね」
そういってニッコリ笑う安西先生の後についていくキラキラスマイルのユアン。
しかしちらっとこちらを振り返ると
――だまれ
と口パクで伝えてきた。
お…恐るべし
エスパーユアン。