*蒼空色Diary*


3人組に連れてこられたのは、屋上…



…いや




「屋根のある屋上は屋上というのでしょうか?」



「うるさいぞ転校生!!!」


「………………」



今の状況。


あたしを連れてきた3人が1つしかないドアの前に立っていて


あたしは1人ぽつんと屋上の真ん中に立っている。



どうやらここで何かが始まるらしい。


もちろん、これからの展開が良いものとは到底思えない。




「……あーあ」



やっぱユアンについて来てもらえばよかったなぁ


いや、ユアン一応男の子だからそれはそれで複雑だなぁ…


今頃みんな教室でお菓子パーティーでもやってるんだろうなー…


あたしの頭に、7人が楽しそうにポッキーを食べている姿が映し出される。




「……はぁーあ」


「ため息つくな転校生!!!!」


「……………」


…ため息も禁止ですか。



することがなくなったあたしはとりあえず座ってみる。



すると、ガチャッと音を起ててドアが開かれ


「あーんじゅちゃん!!!!ひ・さ・し・ぶ・り!!」


「……………」



いつかのオレンジ頭と黒髪、冬矢翡翠が現れた。



「…こんにちは」


とりあえず挨拶をしてみる。


「こんちわー。杏樹ちゃんいきなりゴメンねー。俺ら、杏樹ちゃんと話してみたくてー」



オレンジ頭があたしの頭を撫でようと手を伸ばしてきた。



…だから、



パシッ



「気安く触らないで」



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