*蒼空色Diary*
ぽかーんとして目をゆっくり開けてみると
「ぎゃっ!!!!」
何故か目の前に冬矢翡翠のドアップ。
軽くパニックになるも、顔や体の筋肉が硬直して動かない。
「おい」
「…ぁ………ぅ…」
「おいコラ」
「……っ…ぇ……」
「聞いてんのか」
「ひゃい!!!!」
《ドンッ》
「…………ってぇ」
…………ん?
冬矢翡翠の小さな呻き声が聞こえて、奴の方を見てみると
「…………あ」
尻餅をついたような格好になっている冬矢翡翠。
…しまった突き飛ばしちゃった!!!!
この展開はひっじょーにヤバイ!!!!
アワアワしていると、冬矢翡翠が片膝を立てて座りこんでしまった。
その背後から黒いオーラがモクモク出ている。
「…テメェ」
…声が、
奴の声が、低い
冬矢翡翠は頭に手を当てゆっくりとあたしを睨みつけると
まるで地を這うようなその低い声で
「…学園から追い出してやる」
なんとも恐ろしい言葉を投げてきた。