*蒼空色Diary*


「ちょっと待ってよ!!!
その焼きそばサンドはあたしが買おうとしてたものなんだけど!!!!!」


あたしが叫んだ先には、焼きそばサンドを片手に持つ冬矢翡翠。




だが…




「…………………」



「ちょっと待ってってば!!!!!!」



「…………………」



「翡翠ー。杏樹ちゃん呼んでるヨー?」



「………………」



絶対聞こえてるはずなのに、冬矢翡翠は振り向きもせずスタスタと他の商品棚の方へと歩いていってしまう。




…………………



…………………




“待って"って……




「言ってんでしょーが!!!!!!」



《ドカッ!!!!》














…ええ、もちろん思いますよ。


相手を間違えたなって。


自分のこと追い出そうとしてる人間に、よくあんなことできたなって。


もちろん、後悔してます。


あの時あたしが翡翠にしたことは、


多分、一生忘れられない出来事としてあたしの記憶の中に永遠に留まるでしょうね…。




(杏樹、後日談より)



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