to dreamer


呆れたようにため息を吐き出した彼女は、細い指先をまっすぐ陸に向けて、睨むような、鋭い視線を注ぎながら、言う。


まぁ、確かに、と納得する反面、陸はそこまで手当たり次第に女を誘うようなやつぢゃない、と思った。


こんな陸でも好きなタイプくらいいる。


だから年上で、多少ぽわんとしてるか、濃いメイクをしてるか、陸の微妙な基準の中に入らないと、てこでもこいつは、動かない。


一つだけ分かるのは、この学校には、陸にとって『友達』レベルの女しかいないってこと。



「何も知らねーやつに、そこまで言う権利ないと思いますけど。」


「分かるよ、こっちだって情報がないまま来てるわけぢゃないんだからさ。」



彼女は、自信ありげに左手を腰にあてた。


さすがの俺だって、そこまで言われたら、頭にくる。



「あのさぁ〜したてに出てみればいい気になって……あんた、陸の何を知ってんの?」



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