to dreamer
殴りあうその前に
「陽くん?」
鞘に呼ばれて、はっ、とした。
みんなが俺を……というか、俺が持ってる手札を見ていた。
緑の2……か。
ここいらで勝負、かけようかな。
「緑のリバース。ウノ。」
「墓穴掘ったな!黄色のリバースでお返しだ!出せねーだろ?!」
「残念。俺、あがり。」
カードの山に最後の一枚を落とすと、晴季がいかにも、嘘だろ、という顔をした。
あれだけ自信満々だっただけに、少しかわいそうな気もする。
でも、今回だけは、どーしても、負けを譲れない理由があった。
「晴季けってー。はい、買い出しリスト♪一人でお使い、できるかなー?」