to dreamer
俺は振り切るように回れ右をすると、走った。
逃げるってよりも、職員室に間に合うために。
「ちょっ、待て!」
待つか…!!
待て、と言われて待つ奴なんて、そんな簡単な奴この世にいねー!
なりふり構わずにクラスに駆けこむと、教室に溜まっていた女子の集団の中で喋れる子を見つけた。
名前は………忘れたけど。
「大塚くん、どーしたの?」
急いで…と続ける彼女に、俺は、鞄を放った。
彼女は、驚きながら鞄を掴むと、え?と返してきた。