to dreamer


「今、IBで暴れてんの、お前の弟だろ?」


「まぁ、そうだけど。敵討ちか、なんか?」


「いや……そう言うわけぢゃないが。ただ、明日の『決着』の話。喧嘩なんて、片手で数えるくらいしか経験のないあたしと、中学のとき、星の数ほど戦っていたお前とぢゃ分が悪いかと思って。」


「なっ…?!」



俺の噂知ってる奴なんて、いるわけないのに。


こいつなんで知ってる……?



「ま、とにかく。そーゆーわけで明日の会場は南にあるコースだ、分かるだろ?」


「は?!おまっ……」


「大丈夫。あたし、経験者だし、ゴンザレスにも断っといたから。」



それだけ言うと、カザマは、背を向けて歩きだした。



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