都の春
「翔也はん…
お気持ちは嬉しいどす。
ありがとうございます。
せやけど…
年の差もあるし、うちは置屋と茶屋の跡取りどす。
この祇園で一生懸命、生きていかなあきません。
その為に…
今はお返事、出来まへん」
『18歳と14歳…
どこがいけない?
たった4歳差だ…
春菜ちゃんが祇園で生きていくなら、俺も板前として祇園で生きていく。
返事は今すぐ、とは言わない。
だから、今は断らないでくれ…』
「わかりました」
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