都の春
けれど………
うちと、翔也はんが結ばれる事はありまへん。
翔也はんは、うちの手が届かへん所へ…
行ってしまいました。
春の雨の日…
久しぶりの休日に喜んだ翔也はん。
『春菜♪
もうすぐ誕生日だな。
河原町に出掛けるから何か見てきてやるよ』
「ほんまどすか?
おおきに♪
早く帰ってきて下さいね」
河原町からの帰り道…
歩いていた翔也はんは、信号無視のトラックに引かれて…
帰らぬ人になった。
享年18歳……
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