都の春







兄上は、顔に傷を負いました。







屋敷の皆は…


『気の毒な、綺麗な顔が台無しだ』

『宮家の跡取りがあの顔では』

など好きなことを申していましたが…








私は、ただ。






『申し訳ない』



その一心でございました。








兄上は、その後。

〜私を避けつづけておられました〜








.
< 61 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop