都の春





『春菜……

君を私を待っていてくれたかい?』








「来はるかな?とは思とりましたえ。




宮中を早めに出て、大丈夫なんどすか?」








『大丈夫さ。

私の代わりなど、星の数ほどいるさ…


だが、君の元に通える人は私以外にはいないからね』













私はゾクッとしたんどす。





宮さんの微笑みが、あまりに艶やかで切なくて……








屋形に来たときの、翔也はんみたいで。。。
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