都の春









『私は……

今までどんな女人を見ても、父上から薦められても…


心から通いたいと思うことはなかった。


私は一度婚約を破棄した身だからね』









「あっ!

そうなんどすか」







『君を見ていると、力ずくでも自分の物にしたくなる。

だが、待つよ。


三日通えば、結婚した事になる。




そうすれば、君は私の妻だ』







「うちは、この時代の人間やありまへん!












うちは、翔也はんが……







まだ好きなんどす」





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