恋に恋してる
終わる前に階段で蹲った。

涙がとまらなく
自分が大嫌いになった。

音楽が止まると数人がハコから出てきて、狭い階段を迷惑そうに上がっていった

店長は蹲る真花をそっとしておいた

目を閉じると
今までの映像が映し出されて
脳からさっき言われた言葉がリピートするんだ。



すると次のバンドの演奏が始まる。階段を下る人が居る。
防音扉を開けるのは音でわかった
小さい音が大きくなり、小さくなる
そしてまた大きくなった。








あのっ・・・。
と細々しい声が聞こえた。
最初は誰かに話し掛けているんだろうと思ったが、誰も返事をしないで、また あのっ と小さく問い掛ける。
肩を叩かれてようやく
私だって気付いて
顔を上げた
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