荊姫~第二章~
「……なぁ、誄華」

「なんですか、紫恩?」

「…裂ってユキに対してあんな風に接してたっけ?」

目の前で甘い雰囲気を出している二人を見ながら

紫恩は誄華に問った

「…主の記憶が無くなるまでは違いましたね」

「だよなー……なんでだ?」

紫恩は顎に手を当てて唸った

「……主の記憶が無くなったことに関係はあると思いますよ?」

誄華は目の前の二人を見て目を細めた

「……やっぱりか、うすうす感じてたけど…」

「…仕方ないですよ、一緒に飛ばされたときに記憶が消えたんですから」

誄華は目を伏せてため息をついた

そして

「これも宿命なのだろうか……(ボソッ」

と小さく呟いた
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