荊姫~第二章~
「ねぇねぇ」

フードの女はユキと視線を合わせるように座った

「な、なんでしょうか」

「あなたの名前って、ユキ?」

「!?」

「え、あ、はい……そうですけど」

女の問いに裂は目を見開き

ユキは戸惑いながら答えた

「じゃあ……そっちの子が裂?」

「あ、はい……そうで」

「あんた、何者だ」

ユキの言葉を遮って

裂は女を睨みながら言った

「…ユキの名前は俺たちと、天界の人間ぐらいしか知らないはずだ」

「え……」

ユキは驚いたように裂を見た
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