荊姫~第二章~
「裂……?」

「この私と戦うつもり~?クスクス……命知らずだね~」

「黙れよ、どうせそんなに力もないくせに…うざいんだよババア」

裂が「ババア」と言うと

エイラの動きが止まった

そして、エイラの放つオーラが禍々しいものに変わった

「…クスクス、あなたって案外馬鹿なのね」

「…なんだと」

「だって……」

エイラはそこまで言うといったん言葉を区切り

裂の後ろにいたユキを見た

その瞳には、憎悪で満ち溢れているようだった

「きゃっ!?」

「ユキ!?」

裂がユキのほうを見ると

グルルルル……

二匹の狼がユキに襲いかかっていた
< 126 / 160 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop