荊姫~第二章~
だが

ユキが感じたのは襲い掛かられた痛みではなくて

背中が地面にぶつかる感覚と

何かに抱きしめられるような暖かい感覚

さらに血が飛び散る音だった

「ぇ……?」

ユキが驚いて恐る恐る目を開けると

裂がユキを抱きしめたまま倒れていた

「……れ…つ…?」

「っ…ぅ……」

ユキはしばらく状況を理解できないでいたが

起き上がり、裂の背中を見て全ての状況を理解した
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