荊姫~第二章~
「……誄華」

「ユキ…っ」

止めてくれるのかっ、と紫恩が言おうとした瞬間

「私も今すぐ行くわ」

「って、お前もかぁぁぁぁぁぁぁ!!」

紫恩はユキに今までにないくらい盛大なつっこみをした

「私も今すぐエイラがいる場所を粉々に吹き飛ばしたいの」

「ユキ、落ち着け」

「主……」

「お前は、感激すんな」

シンが二人をなだめてなんとか二人の勢いはおさまった

とりあえず、安全な場所に移動しようと動こうとした瞬間

「待て」

この国の騎士と見られる男がユキたちを呼び止めた

「……なんだよ」

「貴様ら、冬野ユキの仲間だろう」

「!?」

「「「………」」」

男の問いかけに

紫恩は目を見開き、ユキたちは無言で男を睨んだ

「……冬野ユキ?誰だそれ」

「私たちそんな人知らないけど」

シンとユキは知らないふりをした
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