荊姫~第二章~
「どこにいるかわかるのか?」

「………」

紫恩にそう言われ、ユキは進めようとした足を止めた

「…わかんねぇのかよ」

「・・・アハッ☆」

「いや、『アハッ☆』じゃねぇよ! 言っても可愛くねぇから!」

「んだとー!?」

二人がギャーギャー騒いでるのを見て

千沙とシンはため息を吐いて歩き出した

「どこに行くんですか、お二方?」

誄華はそんな二人を呼び止めた

「どこって…決まってんだろ」

「……?」

誄華はシンの言っていることが解らず首をかしげた

「……裂を助けに行くんだろ?」

「「……え?」」

「場所を知ってるんですか?」

シンの言葉にユキと紫恩は喧嘩をやめ

誄華は目を見開いた

「あたりまえだろ?」

「現状の情報収集の際に奴らのアジトについても調べてたんですよ」

シンと千沙は得意気に笑った
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