荊姫~第二章~
「む~……ユキ君の意見を尊重したいが、今は裂君の意見のように安静にするべきだな」

「……」

ユキは医者を拗ねたように睨み付けた

医者はそれを見て申し訳なさそうに笑った

「……しかし、安静にするといっても、どこに泊まらせるか……」

「宿に泊まらせていただきます」

悩みだした医者に、俺はきっぱりと言った

「それはダメだ、宿では金がかかりすぎる」

「……確かに」

「じゃあ、あなた達、私の家にしばらく泊まりなさいよ」

來菜のその言葉に、俺とユキは目を見開いた
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