荊姫~第二章~
「あら裂君、そんなに底なし沼に落ちたいの?じゃあ、私が縄でグルグル巻きにしt」

「結構です(即答」

……誄華と同じにおいがする

こいつは絶対腹黒だ…!

「あ、あの裂さん、顔色が悪いですよ?……大丈夫ですか?」

俺の顔色がよほど悪かったのか

ユキが声をかけてきた

俺は、ユキの話し方や仕草が、今までとまったく違うのを見て

また心が、チクリ、と痛んだ

「……あぁ、大丈夫だ」

「そうですか……よかった」

少し安堵したユキを見て

俺は、心がモヤモヤし始めた
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