荊姫~第二章~
「……そんなに自分を責めちゃだめよ」

俺はゆっくり來菜のほうを見た

「記憶が消えたんなら取り戻せばいいわ……ね?」

來菜が微笑んで俺を見た

さっきまで心につっかえてたものが

ごっそりなくなった気がした

「……ありがとう、來菜……俺、あいつの記憶を取り戻すよ」

俺がそう言うと

來菜は優しく微笑みながら紅茶を飲んだ
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