荊姫~第二章~
裂は少し溜息をついた

「ぅー……」

ぶすっとしながら脚に力を入れてみる

……立てない

「……しょうがねぇな」

裂がそう言ったのと同時に

体が浮く感覚がした

「……へ?」

一瞬、思考が止まった

「大人しくしろよ?」

「ぇ、あ、は、はい……」

そして、裂はそのまま歩き出した

周りの人の視線が痛い

そして理解した

これって……お姫様抱っこ?
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