my Sweet Cat...《短編・完結》



初めてミィを見つけたのは、二年前の真冬だった。


公園の片隅で、冷たい雨に濡れて、か細い声で泣いていた。


真っ白な体、俺を見上げるエメラルドグリーンの目…


あれ?


いや、彼女は人間だ。

見たことがあるような気がしたのは、ミィに似てるからだったんだ…。


「キョウイチ?」


「ん?」


じっとみいこを見つめていたからか、みいこが不思議そうに俺を見た。


「いや、みいこさんはミィに似てるなって」


「そ…そうかしら。気のせいよ」


彼女はそう言ってにっこり笑う。

その眩しい笑顔につられて、俺も微笑み返した。




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