my Sweet Cat...《短編・完結》
「キョウイチ…?」
ブランコに揺れながら、みいこは気まずそうにこちらを見る。
「恥ずかしい所見せちゃったな…」
「別れて正確だわ、あんな女」
「ただの、憧れだったんかな…」
ぽつりと、傾きかけている夕日に呟いた。
「アコガレ?」
「好きじゃなかったんだよ、きっとさ」
だって、今こんなにスッキリしている。
もう、後ろめたくない。
彼女にも、堂々と好きだと言える。
「ふうん…よく分からないわ」
「はは、みいこは単純だもんな」
みいこの長い髪が、風でふわっと舞い上がった。
.