my Sweet Cat...《短編・完結》
「キョウイチ、ダイスキ」
「俺も、好きだよ。大好き…」
オレンジ色の空に、夕日がチョコレートのように溶けて沈んでいく。
「ずっと、俺のとこにいろよ」
今日で三日経つけれど。
みいこの存在は、日に日に大きくなっている。
「…ダメよ」
「どうして?」
「アタシは…アタシじゃないもの」
悲しそうに光る、瞳。
星が零れ落ちたみたいだ。
「アタシは、帰らないと…」
「みいこ…」
細い身体が、折れてしまうくらいに強く抱きしめる。
.