my Sweet Cat...《短編・完結》
「ミィ…かつお印の魚缶。置いておくからな」
ミィはいつも魚缶を見せると“ミィミィ”って喜んでいたよな。
「ミィ…俺待ってるからな。帰ってこいよ…」
信じてる。
必ず、また会えるって。
それが、何十年先だろうと
何百年先だろうと…
形が変わっても
俺は待ってる。
「また、来るからな」
ミィのお墓にぽつりと呟いて、立ち上がる。
立ち上がった拍子に、ぱらぱらと目に溜まっていた涙が落ちた。
「泣き虫で笑っちゃうよ…」
独りで小さく笑い、涙を拭う。
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