my Sweet Cat...《短編・完結》
「そんなこと、どうでもいいじゃない!キョウイチ〜」
「ぐはぁっ」
彼女はにっこり笑って俺に飛びついてきた。
その衝動で再びベッドに戻される。
「キョウイチ〜」
「わわわわっちょっと待って!俺、彼女いるから!」
狭い空間に、俺の声が響いた。
みいこはぴたりと動かなくなって、俺はその隙に起き上がる。
「知ってるよ…そんなの、」
長い髪が顔を隠しているせいで、どんな表情をしているのか分からない。
透明で少し鼻にかかったような、みいこの声が一段と低くなっただけ。
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