処女上等!

まるで抜け殻のような秋穂は一言も発する事なく家を出た

玄関のドアを開けば猛が『なんちゃって〜』と迎えてくれるかもと淡い期待も一瞬で崩れ去る

秋穂は用もなくいつものコンビニに立ち寄った

この時間にコンビニに居れば猛が見つけてくれる

いや、見つけてくれなくても良い今は一目だけでも猛を見たかった

しかしいつまで経っても猛は現れなかった

何も買わず時間だけを過ごしたのに店員にお礼を言われた

虚しい…

私は何してんだろう…



………
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