星の至宝〜神々の唄〜
ぱちりっ


音をつけるとすればそんな様子で、マリーは再び目を開いた。


にぎにぎ


自分の手が、自分の意思で動くことを確認し、ふ~っとため息をつく。


占いでいくつかのありえる未来をのぞいたことはあったが、まさか自分の前世をのぞくことになるとは思わなかった。



あの人たち…どうなったんだろう。



相変わらず青く澄んだ空を見あげながらぼんやりと思う。


あまり幸せそうではなかったラウラの様子が頭にこびりついてはなれない。


この同じ空を、彼女たちも見上げていたのだと思うと、不思議な気持ちのするマリーであった。
< 109 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop