星の至宝〜神々の唄〜

東王と西王

アルヌス双国。
その起源は神代の時代にまで遡る。


初代国王は太陽神ラウスの末息子アルヌスであると言われている。





しかし、双国と呼ばれる由縁はもっと後の時代に下ることとなる。



ある時代、王家には双子の王子が生まれた。

王位継承権の問題から、双子は不吉とされがちであったが、時の王は息子が二人も生まれたことを神に感謝した。


兄弟仲もよく、弟は兄をよく助け、王位も兄が継いだ。

兄は賢王と誉れ高く、国民からも慕われていた。



あるとき、隣国の大国ギュデスが攻め入ってきた際、弟は数多くの武勲をたてた。

すでに将軍として最高の地位を築いていた弟に、それでも何か褒美を与えたいと考えた国王は、国の東の領地を弟に与えることとした。



国の東はもう一つの隣国、アウザー帝国との境界を含むものであったから、国の要所であるといえた。


もともと国の首都から離れている東の領地を治めることは難しかったことから、王族がその領主に治まることは誰からの反対もなく受け入れられたのだ。

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