星の至宝〜神々の唄〜
「それで、私に話とは?」



すぐに思考を切り替える様子を観察していたシリウスは、さすがと思う。


自分よりかなり歳は下だが、この青年は、既に歳以上の落ち着きがかね備わっているようだ。それが、王族と言うものか…


そんなことを考えていたシリウスだったが、まさか人のいない中、王弟と話せるとは思っていなかった。この機会は、神が与えたものに違いない。


なぜなら、この人の協力を得られるかは、これからのマリーの運命にも関わってくるからだ。


そして、シリウスはカイに全てを話すことにした。


次第に真剣な眼差しになり、最後には呆然として息を吐いたカイに、それでも話を受け入れてはもらえたらしいと、シリウスは安堵の息をついた。
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