星の至宝〜神々の唄〜
マリーは広場から帰る途中、何度も後ろを振り返った。


お師匠様がカイになんの話があるんだろう…?


二人の様子からすれば、前からの知り合いであったようにはとても思えない。


それに、自分がいては出来ない話というのも気になる。


マリーはふうとため息をつきつつ、とことこと部屋への帰り道を歩いていった。



「王弟殿下…か」



王子様なんて本の中の話であって、実際自分の目で見ることができるとは思っても見なかった。


それに、カイは武人ということには頷けても、王子様といわれると…


そこまで考えると、ぷぷっと笑いがこみ上げてくる。


どちらかというと仏頂面のカイが、かぼちゃパンツを穿いているところを想像してしまったからだ。


なんだか楽しくなってきたマリーは、鼻歌を歌いながら帰り始めた。
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