星の至宝〜神々の唄〜
「こっ、こそ泥~?…お前、しばらく会わないうちにさらに口が悪くなったんじゃないのか?」
「お前はしばらく見ないうちにさらにむさくるしくなったな」
辛らつに返すカイに、男はからからと笑い返す。互いに遠慮を必要としない、長年の関係をうかがわせた。
「いや~、はっはっは。変らないようで何よりだ。」
「それで…?何かつかめたのか?」
むさくるしい男こと、アルヌス王国第二師団団長ダグラスは、本来であれば軍を率いて国境にいるはずの男だ。
しかし、密かにカイから命じられて、帝国領内に忍び込み、直に軍の様子をさぐっていた。
この男、持ち前の明るさでどの土地でもすぐに馴染めるという特技をもっている。
そして、元々傭兵家業から身を起こした一族の出であったため、傭兵に扮すれば、どこからみても一国の将軍を務める人間には見えず、どの国にも怪しまれずにもぐりこめるのだ。
「ああ。どうやら帝国内も今までとは雰囲気が違うようだったぞ」
「違う?どう違うんだ」
「いや…あまり詳しくは探れなかったんだが、魔術師の類がうようよしているようなんだ。あの国は魔術師は民を惑わすとして毛嫌いされていたはずなんだけどな~」
魔術師…カイは口の中で呟く。
シリウスから聞いた話が関係しているように思えて仕方がなかった。
「お前はしばらく見ないうちにさらにむさくるしくなったな」
辛らつに返すカイに、男はからからと笑い返す。互いに遠慮を必要としない、長年の関係をうかがわせた。
「いや~、はっはっは。変らないようで何よりだ。」
「それで…?何かつかめたのか?」
むさくるしい男こと、アルヌス王国第二師団団長ダグラスは、本来であれば軍を率いて国境にいるはずの男だ。
しかし、密かにカイから命じられて、帝国領内に忍び込み、直に軍の様子をさぐっていた。
この男、持ち前の明るさでどの土地でもすぐに馴染めるという特技をもっている。
そして、元々傭兵家業から身を起こした一族の出であったため、傭兵に扮すれば、どこからみても一国の将軍を務める人間には見えず、どの国にも怪しまれずにもぐりこめるのだ。
「ああ。どうやら帝国内も今までとは雰囲気が違うようだったぞ」
「違う?どう違うんだ」
「いや…あまり詳しくは探れなかったんだが、魔術師の類がうようよしているようなんだ。あの国は魔術師は民を惑わすとして毛嫌いされていたはずなんだけどな~」
魔術師…カイは口の中で呟く。
シリウスから聞いた話が関係しているように思えて仕方がなかった。