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( 坂巻さん・・、
ここを覚えていますか・・? )



それはあの日の

午後10時過ぎ _________


この繁華街、

この時間、

この場所で

私は再び・・
彼によって見つけられた。


やっぱり、咥え煙草で
行き見過ごして
ニ、三歩戻ってきた。

そしてニヤリと笑って・・



"お前、もう
歩けネエって顔してるな

来いよ、
行くトコなんてないんだろ?"



差し伸べられた手に捕まって

彼の後ろを必死で
着いてったのを覚えてる。

今ね

あの時と同じ様に
蹲ってしまったらもう

顔をあげる事もできなくて。


だって坂巻さん、

貴方はもう
そこに居ないでしょう___?


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