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駆けつけた警察官によって
宮田はその場で緊急逮捕され、

シアは非常に危険な状態で
近くの大学病院に運ばれた。

ICU病棟に移った今も、
まだ目覚めようとはしない。


"ヤバイかもしれない"


俺はそう思いながら
部屋でたくさんの線に
繋がれて横たわっている
彼女を眺め、
手を握って祈るしかできない。

出来る限りの事はしたのだ。



「~・・・・・。」



イスに座って頭を抱え込む。

泣いたって
どうしようもないのに。



「何で戻ったんだよ・・!」



何故、那須と同じ病院で
大人しくしていなかったのか?

死にたかったのか?

あのオヤジに殺されて、
過去ごと無き物にしようと?

それともまさか、
坂巻に会えるとでも思ったか?


バカな・・。
死に急ぎやがって・・!


もし彼女が死んでしまったら、
その理由も解らないままだ。

俺だって・・立ち直れない。



「ジュード君」



控えめな声に慌てて涙を拭く。
ノックの音がした。

顔を覗かせたのは
サクヤと柘植である。



「ニュースで聞いたんだ」




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