+ missing-link +
柘植くんとドッグランで別れ、
小さめのユリの花を買い、
そのまま彼の墓地へ赴いた。
お線香の香りに、くしゃみを
するラフィを背中に回してから
しゃがんで手を合わせてた。
いろいろ報告をして、
元気でやっていますと伝えた。
たぶん、
観ていて知ってるだろうけど。
「好きなお酒、
ちゃんと持ってきましたよ。
残念ながら
煙草はないですけどね・・?」
ミニボトルのお酒を蓋を
開けて墓前に供えて話し掛けた。
ずっと気になる事があったが
口には出さなかった。
"母の死"は最初からリストに
載っていたんですか・・?
あの人は多分・・貴方が
連れてったのでしょう?
刑事さんは、あの人が
精神的に追い詰められて・・
あんな事をしたのでしょうと
私を慰めてくれました。
滑稽だったのでしょう、
育児放棄された私がその母に
お金を出していた事が・・。
そして、貴方は知っていた。
私がケースワーカーさんと
連絡を取っていた事を・・。
"ちょっとした手違いが
あってな。俺はその修正を
しなくちゃなんねえんだ・・"
"何の
犠牲にもならなくていい"
あの言葉が何か気になって
仕方がなかったんです。
亡くなってからも迷惑を掛けて
本当にごめんなさい。
私は貴方に愛されて・・
この世の誰より幸せでした。
ゆっくり・・お休みください。