天然王子に愛されるお姫様




「桃が屋上に来ること知っててわざとあそこで他の女の子といたんだ」




「・・・・・どういう・・・こと?」




「桃を・・・嫉妬させたかったんだ」



「え・・・・・?」




「いつも、桃ばかり余裕で俺にはさ・・・情けないことにこれっぽっちも余裕なんかなくてただ、桃がいつか俺から離れて行っちゃうんじゃないかって不安だけを抱いて桃と居たんだ」



「・・・・・・・」



「だから、桃を俺でいっぱいにしたかった」



「・・・・」




「俺のこと好きってことちゃんと気づいてほしかった」




「・・・・」






「もっと嫉妬してほしかった」




「・・・・」


「本当に、我が侭だよな・・・わかってるんだ自分でもこんなこと言ってもどうにもならないこと・・・」







< 27 / 35 >

この作品をシェア

pagetop