クールな彼に一目惚れ
『あたし明日バイト休みなんですけど…ヒメはシフトに入ってるんです。それで帰りヒメを送ってもらえませんか??』

『何で俺が…』

『田口先輩も明日休みなんです』

『…。』

『ヒメが誰かに襲われてもいいんですか?!』

『はぁ…わかった』

『ありがとうございます!!いつもはあたしがボディーガードなんですけどね!!』

『女が用心棒って頼りなくねぇ??』

『あぁ~あたしこうみえても黒帯持ってるんで!!』

『まじ??』

『はい』

あたしは笑顔で答える。

『じゃあ何でここで男に絡まれたときやらなかったんだ??』

『あぁ~…あたしを掴んでた男はちょろっと腕ひねってやったらおとなしくなりましたよ。ヒメを助けなかったのはワザと…ホントに危険なら助けてましたよ』

『はぁ??』

『まぁそこは気にしないで下さい。じゃあヒメのことお願いしますね??』

『あぁ…』

(あの時、もしかしたらあなたがヒメを助けに来てくれるんじゃないかなって待ってただけ…)

あたしはヒメの待つロッカールームに入った。

< 28 / 50 >

この作品をシェア

pagetop