箱入りお姫さまの秘密事


あああ


もう自分!!

さっきから変な声出まくりだよ


野嶋さんはそれに構わず話を続ける


「まどかちゃん、俺がまどかちゃんのこと好きなん、知ってるのにどうして俊の話なんてするん?」


さっきと変わらず耳元で話される

野嶋さんの息が凄く近い


っじゃなくて


「だっ…だって…」


野嶋さんの態度が冷たかったから

なんて言っていいのかな?


「だって、なんや?」


いい加減顔を上げない私に腹が立ったのか


野嶋さんが下から顔を覗いてきた



「……まどかちゃん」



「………」


返事をしないんじゃない

出来ない

涙が少し流れてしまったから



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